「Audible」はAmazonが運営しているオーディオブック配信サービス。サブスクリプション型で毎月好きなオーディオブックを聞くことができます。少し前から利用しはじめましたが、このサービスのおかげで通勤などの移動時間が非常に有益な時間に変わりました。
Audibleの魅力はいくつもあると思いますが、僕が特に魅力的だと感じたのは次の4つです。
- 通勤時間を有効に使える
- サブスクリプションはやっぱりお得
- 読みたい本がたくさんある
- AppleのCarPlayにもバッチリ対応
それぞれの項目について、詳細を順にお伝えしていきます。
AudibleとAmazonの関係
Audibleの魅力をご紹介する前に、AmazonとAudibleの関係についてちょっとだけ触れておきます。もともとAudibleは、米国で始まったオーディオブックのサービスですが、2008年にAmazonの傘下になり、Amazonのサービスの1つになりました。したがって、利用にはAmazonアカウントが必要です。
なお、運営しているのはAmazonですが、Amazonプライム(Amazon Prime)のライセンスとAudibleのライセンスはまったく別のものです。「プライムの会員だからAudibleも使えるんじゃないの?」と思っていた方、残念ながらそれは誤解です(僕も最初は誤解していました)。
本稿執筆時点で、Audibleは30日間の無料体験が可能です。無料体験期間中、どれでも好きな本を1冊読めるようになっています。ただし、無料期間が終了した後は自動的に課金が発生します。ご注意ください。
1. 通勤時間を有効に使える
それではここから、僕が感じたAudibleの魅力をご紹介します。まず1つ目の魅力は、「耳で読書する」という魅力です。そもそも僕がAudibleを始めたきっかけは、引っ越しで通勤時間が少し長くなったからでした。通勤は車で、片道30分くらい。最初は音楽を聴いていましたが、この時間をもう少し有効に使いたいと思い立ち、オーディオブックに目をつけたというわけです。
車の中で聴ける音声コンテンツは、オーディオブックの他にポッドキャスト(Podcast)という選択肢も考えられます。実際、いくつかポッドキャストを試してみたのですが、あまりピンとくる番組に出会うことができませんでした。ラジオ的なコンテンツよりは、1冊の書籍をじっくり楽しむほうが肌に合っていたようです。
「興味のある本なら、ちゃんと活字で読んだほうがいいのでは?」と思う人がいるかもしれません。もちろん、活字の本を否定するつもりはまったくありませんし、オーディオブックが紙の本より優れていると主張するつもりもありません。しかし、世の中には魅力的な本がいっぱいありますし、読書する時間なんていくらあっても足りません。移動時間を読書の時間に当てられるのは、十分に魅力的なことではないでしょうか。
2. サブスクリプションはやっぱりお得
2つ目の魅力は、サブスクリプションだということ。僕はiPhoneユーザなので、Appleが提供する「ブック」アプリでオーディオブックを買うという選択肢もあります。Appleの「ブック」アプリは、数多くのデジタルブックが提供されており、その中にオーディオブックというカテゴリもあるのです。
でも、オーディオブックって、けっこう値段が高いんです。1000円以下のタイトルもありますが、パッとみた感じだとほとんどが1000円以上。2000円越えのタイトルもザラにあります。本屋で書籍を買うのと違って、パラパラめくって面白そうかどうかを推測することもできません。正直、中身のわからない2000円以上のオーディオブックを買うのは勇気がいります。
一方、Audibleは1ヶ月1500円のサブスクリプションサービスです。「コイン」というものが毎月1コインずつ付与されて、それを使って好きなオーディオブックをダウンロードできます。Audibleで配信されているオーディオブックにはそれぞれ個別に金額が設定されているのですが、1500円以上のオーディオブックでも1コインで入手できるというわけです。
なお、コインは付与された月に使用しなくても構いません。コインの有効期限は発行から6カ月なので、その間に好きなオーディオブックをダウンロードすればいいわけです。
Audibleは、毎月付与されるコインを使う以外に、別途代金を払ってオーディオブックを購入することもできます。その際、Audibleの会員なら定価の30%オフで購入が可能です。僕も、会員になりはじめたばかりの頃は、新しい本がどんどん聴きたくなってオーディオブックを購入していました。
3. 読みたい本がたくさんある
3つ目の魅力は、コンテンツの豊富さです。僕はAudibleでビジネス書や実用書、教養書などをよく読んでいます。こうしたカテゴリでAppleのオーディオブックとAudibleを見比べると、やはりAudibleの方が充実している印象を受けます。実際、本屋で見かけて買おうか迷ったタイトルがAudibleで見つかったこともあります。欲しい本が揃っているというのは、けっきょく一番大切なポイントだと思います。
4. AppleのCarPlayにもバッチリ対応
CarPlayというのは、iPhoneをカーナビや車載システムとつないで、さまざまなアプリを呼び出せる仕組みのこと。利用するにはCarPlay対応のカーナビ/車載システムが必要ですが、声で目的地を告げてナビを表示したり、Apple Musicで膨大な音楽ライブラリを再生できるのは本当に魅力的です。
このCarPlay、iPhoneにインストールされているすべてのアプリが車載ディスプレイに表示されるわけではありません。CarPlayに対応したアプリだけが、CarPlay上で使えるようになっています。サードパーティ製のアプリもいくつかCarPlay対応していますが、その数はまだ少なめです。
そんな中、AudibleはバッチリCarPlayに対応しています。車載ディスプレイで本のタイトルや残り時間を確認し、ハンドルの手元にあるボタンを使って再生/停止や巻き戻しができるのは非常に便利です。
欲を言えば、CarPlay上でチャプター選択ができると便利なのですが、CarPlay上では今のところできません(iPhoneアプリ上では可能です)。Appleが公開している開発者向けのガイドラインでは「運転中でも操作できる簡単なインターフェイスであること」が求められているため、どうしても機能が削ぎ落とされてしまうのだと思います。
朝の気分が変わった
そんなこんなで、いくつかの点で魅力を感じてAudibleを始めたところ、僕の通勤時間は非常に充実したものになりました。
正直、朝ってテンションの低いことが多かったのです。仕事の悩みとか抱えている難題とかが頭をよぎったり。でも、Audbleを使うようになって、朝の時間に知的好奇心が刺激され、それが楽しみだと感じられるようになりました。1日の始まりをいい気分で迎えられるようになったのは、実に予想外のメリットでした。
通勤時間や移動時間が長い人、知的吸収をしたいけれどその時間がなかなか取れずに悩んでいる人、そして本が好きな人には、Audibleはバッチリハマると思います。