小平淳一の共有ノート

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AirPlayミラーリングで音声だけヘッドフォン出力

AirPlayミラーリングを使えば、テレビにiPhoneやiPadの映像&音声を出力できます。このとき、「音だけ別の機器から出力したい」と思ったことはないでしょうか? その方法を探ってみました。

iOS 14/iPadOS 14での状況

※2021年6月26日追記

iOS 14/iPadOS 14で試してみたところ、記事を書いた当時の方法は使用できなくなっています。

記事を最初に書いたのは、iOS 11の時代でした。その後、どのタイミングでできなくなったのかは不明です。

現状の解決策としては、イヤフォンをテレビにつないで音声を聞く方法が考えられます。この時、イヤフォンのコードの長さが足りない場合には、Bluetoothイヤフォンをテレビにつないでみてはいかがでしょうか。

イヤフォン端子からBluetooth機器に出力する「Bluetoothトランスミッター」というジャンルの製品を導入すれば、テレビとのワイヤレス接続が可能になります。

僕も1つ持っていますが、価格は2、3000円と案外手ごろです。別の記事で応答速度などについて触れていますので、よろしければそちらもご覧ください。

以降は、最初に記事を書いたときの内容です。iOS 11+第2世代Apple TVならこのテクニックが利用できるはずですので、古いOSの方は参考になさってください。

AirPlayの遅延が気になる

きっかけは、iPadでやっていたリズムゲームをテレビに映したいな…と思った時でした。確かにAirPlayを使えば、簡単にiPadを画面をテレビに映すことができます。しかし、Wi-Fiを介しているためか、あるいはAppleTVのパフォーマンスの問題か、ある程度の遅延が発生してしまうのです。テレビから出力される音を頼りにリズムゲームをしても、タイミングがずれてゲームにならなかったのです。

僕の経験も含め、AirPlayの「音だけ」を別に出力するというテクニックは、次のような状況でも役立つと思います。

・テレビに映しながら、リズムゲームやアクションゲームをしたい
・映画などの映像はテレビの大画面で、音声はヘッドフォンで楽しみたい
・会議で複数人数にiPhone/iPadの画面を見せつつ、音声は自分だけ聞こえるようにしたい
・そもそもテレビが壊れていて音が出ない

AirPlayの音声をヘッドフォン出力する手順

さて、その手順ですが、実行するには次のものが必要になります。なお、うちにあるのは第2世代AppleTVなんですが、第3世代/第4世代でも同じ手順でできるような気がします。

・AirPlayができるiPhone/iPad
・AirPlayができるApple TV
・AppleTVをつないだテレビ
・ヘッドフォン
・ブルートゥーススピーカ

「ヘッドフォン出力したいのになぜブルートゥーススピーカが必要なの?」と思った方もいるでしょうが、まずはこの先の手順を見ていただければと思います。

Step 1:AirPlayをオンにする

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iPhoneやiPadの画面の下側からスワイプしてコントロールセンターを表示させ、「画面ミラーリング」を選ぶだけです。なお、Apple TVのセットアップなどAirPlayの準備については、ここでは割愛させていただきます。

Step 2:「設定」アプリでBlueToothのオーディオ機器を選ぶ

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「設定」アプリを開き、[Bluetooth]項目を選び、Bluetoothオーディオを選びます。すると、AirPlayの映像はテレビに出力され、音声はBluetoothスピーカから出力されるようになります。なお、順序は、「AirPlayミラーリングの設定」→「Bluetoothの設定」の順でないといけません。先にBluetoothに出力をしてからAirPlayミラーリングを選ぶと、音声がテレビ側に持って行かれてしまいます。

Step 3:ヘッドフォンをiPhone/iPadに挿す

音声をいったんBluetoothに出力してからiPhone/iPadにヘッドフォンを挿すと、今度はヘッドフォンから音声が出るようになります。映像は引き続きテレビで表示されているはず。これで目的達成です。

不思議なことに、いったんBluetoothを経由せずにヘッドフォンを挿すと、なぜかAirPlayが解除されてしまいます。ここで諦めてしまった人も多いのではないでしょうか。

本当は、映像だけテレビに出力して、音声はiPhone/iPad本体から出力させたいのですが、今のところその方法は見つかっていません。iOSの進歩によって、いずれ簡単にできるようになるといいですね。