高機能ペイントソフトKritaがイマイチ盛り上がらない理由

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Kritaって、なんだかイマイチ盛り上がらない印象があります。その原因はどこにあるのか考えてみました。

Kritaは有料ソフトにも劣らない機能があるのに

Kritaは、無料なのにブラシも豊富で、さらにレイヤー機能も優れている魅力的なお絵描きソフトです。使いこなせばPhotoshopに劣らないほどの表現力があると思っています。線画の手ぶれ補正も付いているし、日本人好みのイラストワークにも向いていると思います。それに、WindowsでもMacでも使えるというのもうれしいポイント。

にも関わらず、Kritaってなんだかイマイチ盛り上がらない印象があります。

お絵描きSNS大手の「Pixiv」ではツール検索ができますが、そもそもその選択肢に入ってこないほどの無名ぶりです。特別新しいソフトというわけではないのに(Kritaは、2005年にファーストバージョンが公開されています)。

昔は言葉の壁があった

Kritaはもともと日本語化がされていませんでした。僕は2015年にKritaの書籍を書きましたが、そのときは、メニューがすべて英語だったのです。Kritaが日本で不人気だったのは、それが大きな要因だったと思います。

しかし、2015年にリリースされたバージョン2.9からは正式に日本語に対応。最初は日本語化が不十分なところもありましたが、徐々に解消されてきました。

krita2.9.1

高機能だからこその難しさ

それでも、Kritaはまだまだマイナーな存在だという印象です。その理由を考えていくと、一番は「高機能ならではの習得の難しさ」にあるのではないか、という結論に辿り着きました。

Kritaは高機能な分、メニューやパネルも豊富に存在します。「今までもいろいろなお絵描きソフトをいろいろ使ってきたから大丈夫だろう」という人を、たやすく返り討ちにしてしまうくらいは、機能が豊富なのです。多くの人は、ソフトを起動して10分以内に閉じてしまうんじゃないかな、と思います。

「とりあえず触ってみる」が通用しにくいソフトなので、ぜひ最初に少しだけでも公式のチュートリアルやほかの人の解説ブログなどを見るのがいいと思います。最初に数分見るだけでも理解は全然違ってくると思います。

Kritaは使いづらい?

とくに戸惑いやすい部分としては、レイヤーマスクの機能があります。Photoshopやほかのイラストツールにあるような、「下のレイヤーでマスクする」という機能が、同じように使えないのです。Kritaの場合、下のレイヤーでマスクしたい場合には、必ずレイヤーのグループ化をする必要があります。

こうしたちょっとした違いが、「Kritaって使いにくい」と感じるのではないでしょうか。Kritaは使いこなせばかなりイケてるツールなので、もっと多くの人に使って欲しいのだけど…。

ちなみに、僕が2015年に書いた書籍「Kritaでデジタルペイントマスター」は、当時のKritaの機能をほとんど網羅しています。今でも通用するノウハウが詰まっていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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