Google Analyticsでモバイルからのアクセスを分析する方法

「そろそろモバイルに最適化したほうがいいのかな?」 モバイル未対応のサイトを運営している人は、こういう心配を抱くことがあると思います。しかし、すでに運営しているサイトをモバイル対応させるためには当然コストがかかります。「根拠はないけど、モバイル対応しておいたほうがきっといい」では、社内の承認を得ることができないですよね。では、その必要性をどうやって見極めればいいのでしょうか。そのためには、Google Analyticsでモバイルからのアクセスだけを分けて分析するのがいいんじゃないでしょうか。
全体のアクセスと比較してみる
Google Analyticsでモバイルからのアクセスを抽出する操作は、案外簡単です。ページ上部に[すべてのトラフィック]というエリアがあって、その隣に[+セグメント]というエリアがあるはずです。この部分をクリックしましょう。
「セグメント」という言葉はイマイチわかりにくいですが、「区分」とか「属性」みたいな意味だと思えばいいんじゃないかと思います。ITの世界はカタカナ言葉が多くて困りますね。まあともかく、「セグメント」部分をクリックするとセグメント一覧が並びますので、そこから「モバイルトラフィック」を選びましょう。
これで全体のトラフィックとモバイルトラフィックを並べて比較できるようになりました。
ちなみに、「タブレットとPC」というセグメントも用意されています。これと比較することで、モバイルとPCのアクセス傾向の違いがはっきりきっぱりわかります(PCだけというセグメントは、今のところ用意されていません。あってもいいと思うのですけど…)。
注目すべきポイントは?
モバイル対応への必要性を分析する上で、注目すべきポイントはどこにあるでしょうか?
僕は、「ページ/セッション」の値と「平均セッション時間」の2つがポイントだと思います。
「ページ/セッション」というのは、1回の訪問あたり平均何ページ見たか、という数値です。昔は「訪問別ページビュー」という表現がされていたような気がします。ここを見て、PCのセグメントに比べてモバイルのセグメントの値が低い場合、モバイルでのユーザビリティが低いということになります。早い話、モバイルユーザがストレスを感じてすぐに離脱してしまっているということです。「ちっちゃくて見づらいなー」とか「クリックしにくいなー」とか感じて、さっさと閉じてしまっているのです。
平均セッション時間も同じことが言えます。PCに比べてセッション時間が短ければ、モバイルのユーザはやはりストレスを感じて早く閉じてしまっているということです。
この辺りが分析できれば、モバイル対応の重要性が客観的な数値としてわかるのではないでしょうか。
ちなみに企業サイトの場合、これらの数値以外に「お問い合わせ」ページへのアクセスを比較してみてもいいのではないかと思います。
「ページ/セッション」も「平均セッション時間」も低いしモバイルからのお問い合わせも少ないとなれば、これはモバイル対応しなけりゃいかんなと、決済を決める部署も納得してくれるはず。
モバイル対応の重要性を説得したい方の参考になれば幸いです。