PayPay証券から資産を移動するときの注意点

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PayPay証券で利益が増えたとき、そのままPayPay証券で投資を続けてもいいのでしょうか。僕は最近、利益がある程度増えてきたら、ほかの株取引サービスに資産を移したほうがいいのではないか…と思うようになってきました。

※2023年10月21日更新:現在の状況に合わせて手数料などの情報を更新しました。ただし、スクリーンショットなどは記事作成時のものです。

PayPay証券ではリスク回避ができない

僕が別の株取引サービスに資産を移そうと思った理由は、PayPay証券に損切りの設定がないためです。

持っている株が、何かの理由で急激に値下がりしても、PayPay証券は何もしてくれません。僕は米国株をメインに買っていますが、米国株が動くのは日本の深夜から朝方にかけて。起きて株価をチェックしたら、株価が大暴落していた…という事態が起こり得るのです。

PayPay証券から投資を始めた人はピンとこないかもしれませんが、米国株であれ日本株であれ、多くの株取引サービスでは「損切り」の設定ができます。あらかじめ設定した金額より株価が下がったときに自動的に売却する仕組みで、損失が膨らむのを防ぐことができます。

リスク管理のためには、損切りができるサービスに資産を移動しておかなきゃイカンな、という思いが強くなりました。そこで僕は、PayPay証券で保持していた株のいくつかを決済して出金をしました。僕の場合、すでにマネックス証券の外国株口座を開いているので、そこに資金移動して株を買い直したというわけです。

株売却時の金銭的ロスを抑えるには?

問題は、資金移動でどれだけ金銭的なロスが発生するかです。

まず、PayPay証券で米国株を売却するのにかかるコストは、売却価格の0.5%(米国の本市場開場時間帯)です。しかし、米国市場が閉まっている時間帯は0.7%になるので、時間帯を外すとロスが大きくなります。米国株を売るときは、現地時間の9:30〜16:00に売却したほうがいいでしょう。

また、日本株は、東京証券取引所の開場時間は0.5%、それ以外の時間は1.0%になります。日本株は、なるべく東京証券取引所の開場時間内に売却するのがいいでしょう。

米国株の売却手数料

  • 現地時間 9:30 ~ 16:00:基準価格の0.5%
  • 上記以外の時間帯:基準価格の0.7%

※基準価格とは、直近の気配値または市場価格を参考にPayPay証券側で算出したもの。米国本市場が開場している間は売却額とほとんど同じになると思います。

米国株を売却するのに適した時間帯

  • 通常:日本時間で23:30〜6:00
  • サマータイム:日本時間で22:30〜5:00

※米国でのサマータイム期間は、3月第2日曜日から11月の第1日曜日までです。

日本株の売却手数料

  • 東京証券取引所の立会時間内:基準価格の0.5%
  • 上記以外の時間帯:基準価格の1.0%

日本株を売却するのに適した時間帯

  • 午前:9:00〜11:30
  • 午後:0:30〜15:00

出金時の手数料を抑えるには?

株を手放して手に入れた現金を、自分の銀行口座に出金する際にも注意が必要です。出金には手数料がかかり、3万円未満かそれ以上かで金額が変わってきます。また、出金先の口座がどの銀行かによっても変わります。みずほ銀行か、それ以外の銀行かという2択です。出金指示をすると、手数料が差し引かれた金額が口座に入ります。

出金時の振り込み手数料(3万円未満の場合)

  • みずほ銀行宛;110円(税込)
  • それ以外  :275円(税込)

出金時の振り込み手数料(3万円以上の場合)

  • みずほ銀行宛;220円(税込)
  • それ以外  :385円(税込)

100円ちょっとの金額ですが、「塵も積もれば山となる」と言います。みずほ銀行の口座を持っているなら、みずほ銀行を指定したほうがいいでしょう。僕はみずほ銀行の口座を持っていなかったので、これを機に開設しました。

PayPay証券で株式を売却したお金はすぐに出金できない

さて、下調べも準備も整って、いざ資金移動! …と思ったら、困ったことが発生。PayPay証券で株を売却して得た現金は、3〜4営業日ほど過ぎないと出金できないのです。このことは、アプリ内の「FAQ(よくあるご質問)」コーナーの中にある「入出金について」→「売却後、いつから出金できますか」というページに記載されています。

なお、株の売却益をすぐに出金できないというのはPayPay証券に限ったことではなく、多くの証券会社で共通するルールのようです。

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例えば月曜の夜(火曜未明)に株を売却して、出金できるのは金曜日くらい? それからマネックス証券に入金して、米国株口座に移して、株を買い直して…とやっていたら、1週間くらいに経ってしまいそう。その間に株価も変動するし、ドル円の為替レートもずいぶん変わってしまう可能性があります。場合によっては、そのタイムラグが大きな金銭的ロスになる場合も…。

資産移動って、なかなか大変です。

それでもPayPay証券は手放せない

ここまで読んで、「だったら最初からマネックス証券で米国株を買えばいいのでは?」と思った人もいるかもしれません。

しかし、僕にとって、PayPay証券は未だに利用し続ける価値のあるサービスです。その理由はやはり、少額から株が買えるからです。例えば米Amazonの株価は、この記事を書いている時点でおよそ1500ドル。日本円で約16万円です。通常の株取引サービスでは、16万円を用意しないと1株もAmazon株を手に入れられないのです。16万円をまとめて用意するというのは、僕の懐事情ではなかなか難しい話です。

そこで、こういった高額な株価の株は、PayPay証券で少しずつ買い増ししながら利益を増やしていき、利益分と買い増し分を合わせてある程度の金額までまとまったら資金移動する。そんな運用方法がいいのではないかと思っています。

Thumbnail photo by Josh Appel on Unsplash

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